長野県で転職した理由は?男女144人に聞いたリアルな声と転職事情を徹底解説【2025年最新調査】

ながの仕事物語独自転職アンケート2025年

―「転職の本音」が見えてくる!長野県民144人のリアルな声を徹底分析―

こんにちは!「ながの仕事物語」編集部です。

「自然に囲まれて暮らしたい」「仕事と子育てを両立できる働き方がしたい」 そんな想いから、長野での働き方を模索する人が確実に増えています。

しかし、実際に移住や転職を考えると、

  • 「仕事は見つかるのか?」
  • 「長野での暮らしは本当に理想通りなのか?」

といった不安や疑問もついて回ります。

そこで私たち「ながの仕事ものがたり」は、2025年6月21日、22日に開催された「第12回 信州・住まいのわくわくフェア2025」に出展し、 来場者144名へのアンケート調査を実施しました。

本記事ではそのデータをもとに、長野での転職・移住を選ぶ人々のリアルな声を分析し、厚生労働省の全国平均データと比較することで浮かび上がる“理想の働き方”を読み解いていきます。

目次

長野転職を目指すのは誰?

キャリア転換期の30・40代が主役

アンケート男女比

アンケートでは、回答者の53.5%が女性45.1%が男性という結果になりました。
ただし、これは、長野全体の転職者傾向を直接表すものではなく、「こうしたイベントに足を運ぶ層」や「回答してくれた方」の特徴が反映されていると考えるべきでしょう。 とはいえ、家庭や育児と仕事のバランスを見直すタイミングにあるこの世代の方が、“働き方”に対して高い関心を持っていることは確か。こうした声をどう拾い、発信していくかが、これからの地方メディアに問われる役割かもしれません。

また、年代別では30代(50.7%)と40代(35.4%)が圧倒的多数を占めており、就業状況では63.9%が正社員として勤務中という回答が得られました。

就業状況

これは「職を失って仕方なく」という転職ではなく、むしろ、キャリアの節目に自らの意思で長野を選ぶ“前向きな転職”が多いことを示しています。

彼らは、都市部で得た経験を活かしながら、今後のライフステージ(結婚・出産・子育てなど)に合った環境を求め、長野という選択肢に価値を見出しているのです。

転職理由に見る“希望”と“不満”のリアル

「暮らしたいから働く」移住型転職の本質

転職理由

最も多かった転職理由が「仕事内容に不満があった(25%)」、次いで「給与に不満があった(22.9%)」、「引っ越し・家庭の事情など(22.2%)」でした。4位以下には「労働時間・休日など働き方に不満(17.4%)」「人間関係に悩みがあった(14.6%)」「キャリアアップしたかった(13.9%)」と続いています。

一方で、厚生労働省が発表した「令和2年雇用動向調査」によると、全国平均の男性の転職理由は「給与等収入が少なかった」「会社の将来に不安を感じた」「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」といった“待遇起因の不満”が上位を占めています
(出典:厚生労働省「令和2年雇用動向調査結果の概要」P.19)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-r02-gaikyo.pdf
(出典:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概要」P.2)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/kekka_gaiyo-03.pdf

この比較から分かるのは、長野の転職希望者には、「仕事内容や働き方」に対する不満が非常に強いということ。そして、「家庭の事情」が全国平均と比べても非常に高くランクインしており、移住ニーズが“暮らし主導”である傾向が見てとれます。

つまり、全国では「今の職場から出たい」という“押し出され型(Push型)”の転職が主流であるのに対し、今回の調査に見られる長野希望者は、「暮らしを整えるために働き方を見直す」という“引き寄せ型(Pull型)”の傾向が強いということを示しています。

転職の動機そのものが「自分らしい生活をしたい」「家族との時間を増やしたい」といった前向きな価値観に基づいており、これは単なる就職活動というよりも、人生設計の一環としてのキャリア選択といえます。

地方転職の成功は“人とのつながり”がカギ

求人サイトより信頼できる声

全国では「ハローワーク」「求人サイト」が主流ですが、今回の調査では「家族・知人からの紹介」が36.8%で最多となりました。次いで「ハローワーク(29.2%)」「会社のホームページ(21.5%)」「求人情報サイト(19.4%)」が続いています。

全国平均では、「ハローワーク等(19.2%)」「求人サイト等(33.2%)」「知人(23.5%)」の順です。
出典:入職経路(新卒以外)
https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/001270737.pdf

雇用仲介事業の現状(概況)令和6年7月24日 職業安定局需給調整事業課

長野では、“人を通じた就職”の重要性が特に際立っているといえるでしょう。

移住転職においては、目に見える条件以上に、「人間関係や社風といった“目に見えない情報”」が重要です。知人の紹介という一次情報は、求人票には現れない現場の空気感を事前に知ることができ、ミスマッチを防ぎ、安心して新しい職場に飛び込むための大きな支えとなっているのです。

求人が少ない。でも、入社後の満足度は高い

ギャップを感じない転職先選び

「転職活動で困ったことは?」という問いに対して、最も多く挙げられたのが「求人が少ない(46.5%)」でした。
特に「希望に合う条件の求人が見つからない」「自分のスキルを活かせる職場が少ない」といった声が目立ちました。

これは長野県内の雇用市場が都市部と比べて小規模であり、選択肢が限られることが一因と考えられます。とりわけ専門職や高スキル人材にとっては、マッチングの難しさを感じる場面が少なくありません。

一方で、厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概要」によれば、全国平均での「転職で困ったこと」は「希望する仕事が見つからなかった(31.0%)」や「収入が希望より低い(19.3%)」などが上位にあり、長野での“求人の絶対数の少なさ”は、全国と比較してもより深刻な課題であるといえます。

入社後のギャップ

しかし興味深いのは、その一方で「入社後のギャップを感じたか?」という問いには、54.2%の人が「特に感じなかった」と回答している点です。

つまり、「選ぶのが難しい=失敗しやすい」というわけではなく、情報収集と意思決定を慎重に進めることで、むしろミスマッチのない転職が実現しているのです。

これは「人からの紹介」や「現場の雰囲気を重視した就職活動」など、先のセクションで紹介した要素とも連動しており、求人数の少なさを補う“質の高い情報”の存在が成功を後押ししているともいえます。

「安定」と「私生活の充実」が共存する働き方を求めて

アンケート結果では、まず「給与や待遇の透明性」を重視すると答えた人が79.2%と圧倒的多数を占めました。

この結果は、応募前の段階から「実際の働き方がイメージできる情報」を求める姿勢が強まっていることを示しています。給与レンジ、昇給制度、残業時間、有給取得率といった情報が明示されている企業は、より信頼を集めやすい傾向にあります。

理想の働き方

また、理想の働き方については、「正社員として安定して働きたい(66.7%)」「ワークライフバランスを重視したい(40.3%)」という声が多く挙がりました。

つまり、長野での転職希望者が求めているのは、 “のんびり田舎暮らし”ではなく、“安定しながらも自分の時間を大切にできる働き方”なのです。

このような傾向は、単なる地方移住ブームではなく、都市部での働き方を経験したうえで「次に大切にしたいこと」を見極めた結果といえるでしょう。

結論:「暮らしと働き方の物語」に共感が集まる時代へ

今回のアンケートから浮かび上がったのは、 「条件の良さ」だけでは人は動かないという、移住・転職希望者の価値観の変化です。

彼らが本当に求めているのは、

  • 自分の時間を大切にできる働き方
  • 家族との生活を大切にできる環境
  • ストレスの少ない人間関係 といった、暮らしを主軸にしたキャリアのあり方です。

これは同時に、地方企業にとって大きな採用課題を突きつけています。単に「給与が高い」「休日が多い」といったスペックの競争だけでは、人材の心をつかむことができません。むしろ、どんな価値観で働いているか・どんな暮らしが実現できるかといった「文脈ある情報」の発信が不可欠です。

だからこそ、企業が今後伝えるべきは「給与」「休日」といった数字だけではなく、

  • どんな人が、どんな想いで働いているのか?
  • どんな日常がそこにあるのか? という“職場のリアルな物語”です。

今回の調査で明らかになったのは、「給与」「人間関係」「将来性」「柔軟な働き方」「職場の雰囲気」が、採用成功と定着率に直結する要素だということです。

これらを踏まえた上で、今企業がやるべき具体策を挙げていきましょう。

1. 求人情報の見直しと“中身の透明化”

  • 実際の仕事内容、1日の流れ、先輩社員の声などをリアルに伝える
  • 給与レンジや評価制度、昇給実績を明記
  • 「どんな人が働いているか」「どんな社風か」が伝わるビジュアル(写真・動画)を充実

2. 職場の人間関係づくりへの投資

  • 社内コミュニケーションツールの整備
  • 部門横断の交流イベントや1on1面談制度の導入
  • 離職時アンケートで「辞めた理由」を蓄積し、組織文化を見直す

3. キャリアパスと成長支援

  • 非正規から正社員への明確な道筋を提示
  • 社内検定や外部研修制度の導入
  • 上司による育成だけに頼らない「メンター制度」や横のつながりの強化

4. 働き方の柔軟性を“選択肢”として提示

  • フレックス制度、時短勤務制度、リモート勤務の選択肢を設ける
  • 特に女性やシニア人材にとって、ライフステージに合わせた勤務形態は「応募動機」に直結

地域密着型求人メディア「ながの仕事物語」ができること

上記のような課題に取り組むには、企業単独での努力だけでなく「求職者と企業のミスマッチを減らす仕組み」が必要です。

ながの仕事物語」は、単なる求人掲載ではなく、次のような特徴で求職者との『心の距離』を縮めます。

  • ストーリー仕立ての企業紹介で、企業の価値観や社風を伝えられる
  • 実際に働く社員のインタビューや動画掲載で、リアルな職場の雰囲気を可視化
  • 長期掲載により“すぐに転職を考えていない層”にもアプローチできる

実際、今回の調査でも「転職を考えて半年以内に動く人」が多数派でしたが、裏を返せば「半年は情報収集をしている」期間があるということです。

だからこそ、“求人票だけ”ではなく、企業の魅力を長期的に伝え続ける場所が求められているのです。

最後に

人材確保は「足りないから採る」時代から「いかに選ばれるか」が問われる時代に変わりました。

給与を上げるだけでは、人は集まりません。制度と文化、情報発信と共感の両輪を意識し、選ばれる会社へと進化することが、今後の採用戦略において最重要の鍵です。

「ながの仕事物語」では、こうした企業様の採用広報を全力でサポートしています。

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地元で“働く幸せ”を実現したい企業と人をつなぐお手伝いを、私たちが担ってまいります。

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