未経験から始める、養豚というキャリア。第二農場で見つけた“自分の役割”|タローファーム株式会社

ここから、養豚の未来を育てる。

長野県南西部、木曽谷の山あいにたたずむ上松町(あげまつまち)。

澄んだ空気と豊かな森に包まれたこの町に、タローファームの第二農場はあります。

最新鋭の設備を備え、温度・湿度の自動管理や給餌システムなど、工業的なオペレーションを整備。日々の作業はルールに基づき正確に実行され、チーム全体で効率的かつ安定した生産を実現しています。

「養豚ってなんだか大変そう」「養豚の仕事は体力勝負でしょ?」 と思う方もいるかもしれません。

でも、タローファームはいい意味で、そのイメージを裏切ってくれる会社です。

システム化された環境のもと、年齢や経験に関わらず働ける仕組みが整っているため、働くスタッフの多くは未経験からこの世界に飛び込んできた人たちばかり。

スタッフ一人ひとりが設備を操作し、データを確認し、小さな変化を見逃さない。

そうした積み重ねが、地域に安定した産業をもたらし、日本の食卓へとつながっていきます。

今回は、そんな現場で働く3名のスタッフにお話を伺いました。

目次

長野県|養豚作業スタッフ|豚を育てて人が育つ会社

インタビュー:統括マネージャー・藤極さん(入社5年目)

「最初は、“養豚ってどんな仕事なんだろう?”という興味本位で入ったんです。でも、やってみたら思っていた以上に奥が深くて。気づけば夢中になっていました」

そう語るのは、入社5年目を迎えた藤極さん。

現在は、上松と上田の両農場の生産を統括管理する立場として、現場の運営やマネジメントを一手に引き受けています。

入社当初は、離乳から肥育、出荷までを担当。

餌や水がきちんと行き渡っているか、不調な豚がいないかなど、毎日の見回りを通して小さな変化にも気づけるよう、日々丁寧に様子を見ていました。

そうした地道な積み重ねが評価され、わずか数年で農場リーダー、そして農場全体を束ねる統括マネージャーへと昇格したそう。

「普通の会社だったら、こんなに早く責任あるポジションを任せてもらえることって、なかなかないと思うんです。だからこそ、身が引き締まるというか、日々がすごく勉強になりますね」

今回、藤極さんにお話を伺うのは2回目。前回のインタビューでは、言葉を慎重に選びながら、少し緊張した面持ちで受け答えをしていたのが印象的でした。

けれど今回は、そのときとはまるで別人のよう。

受け身ではなく、自らの想いを言葉にしながら、迷いのない眼差しで取材に応じてくれました。

現在は、スタッフの教育や指導、シフトや勤務管理、獣医師との打ち合わせまで、多岐にわたる業務を担っている藤極さん。

まさに農場の“司令塔”といった存在です。

「今は農場長が不在なので、その役割も含めて、自分が全体を見渡す立場を担っています。責任は大きいけど、その分、成長できるチャンスだと思っています」

上松農場は2024年4月8日に稼働を開始し、2025年3月にはフル稼働に。

標高約1,100mという高原の気候は、夏場の酷暑による暑熱ストレスの影響を抑え、豚の健康や生産性を守る環境でもあります。そうした利点を活かしつつ設備や飼育方法の工夫を重ね、想定よりも早いタイミングでの初出荷に成功しました。

「無事に出荷できたときは、農場全体としての達成感も大きかったですし、自分自身にも『やれた』という実感がありました」

立場が人を育てる。そんな場所だから、自分を変えることができました

もちろん、すべてが順風満帆だったわけではありません。

スタッフとのコミュニケーションがうまくいかず悩んだ日もあれば、現場の段取りが回らず頭を抱えた日もありました。

「そういう時こそ、自分を見つめ直すチャンスだと思うんです。立場が上がると、どうしても“指示を出す側”になりますけど、それだけじゃ現場は回らない。相手の立場になって考えることが、何より大切なんですよね」

タローファームが大切にしているのは、「人間力」。

技術や経験以上に、誠実であること。チームの中で信頼関係を築けること。素直に学び続ける姿勢。

「ここでは、実力がなくても、誠実で、前向きに取り組める人なら、周りがちゃんと育ててくれる。僕もそうやって育ててもらいましたし、だからこそ今度は、自分がその役割を果たす番だと思っています」

「成果は、後からちゃんとついてきます。まずは、みんなが気持ちよく働ける環境を整えること。それが、自分の一番の役割だと思っています」

前回とは打って変わって、自信と責任感にあふれた表情で語ってくれた藤極さん。

現場のマネジメントを通して培われた“人を育てる力”は、藤極さん自身の中にも、しっかりと根を下ろしているように感じました。

人に任せ、人を信じ、チームで前に進んでいく。

その中心で、タローファームの未来を見据える藤極さんの姿が、強く心に残るインタビューでした。

インタビュー:主担当・山口さん(入社11ヶ月)

養豚の仕事というと、豚と接する現場の仕事を思い浮かべる方が多いかもしれません。

でも、タローファームにはもうひとつ、“縁の下の力持ち”ともいえる仕事があります。

それが、山口さんが担っている「環境部門」の仕事です。

「豚たちが健康に育つには、飼育環境を清潔に保つことが欠かせません。私たちはその環境をつくる役割を担っています」

具体的には、豚の糞尿を堆肥化させたり、農場内の浄化槽を管理したりといった業務。

朝はまず、農場内の機械の点検から始まり、その日の気温や湿度、堆肥の状態を見ながら、微調整を繰り返します。

「堆肥は、ただ混ぜればいいというものではありません。投入する量やタイミング、発酵促進剤を使うかどうかなど、すごく繊細なんです」

天候や季節によっても状態は大きく変化します。

特に梅雨や冬場には、湿度や凍結の影響で思わぬ不具合が生じることも。

「そんな時こそ冷静に状況を見て判断し、すぐに原因を突き止めて対応する力が求められます」

だからこそ、日々の観察と記録が大切になるのだそう。

「“なんとなくいつもと違う”という違和感を見逃さない。それが品質にも、安全にもつながっていくと思っています」

畜産の裏側から支える。ここで見つけた、自分の役割

山口さんは兵庫県の出身。大学では畜産を学び、前職では酪農に6年ほど携わっていました。

「動物に関わる仕事を続けたい気持ちはあったのですが、次は違う動物と向き合ってみたかった。養豚には前々から興味があって、いろいろと求人を探していました」

勤務地として希望していたのは、中部地方。生活環境も働きやすさも両立できる場所を探していたといいます。

「いろんな求人サイトを見ていたときに、タローファームの“第二農場ができたばかり”という文言が目に入って。新しい環境ならなじみやすいかも、と思って応募しました」

また、未経験でも受け入れてくれる環境だったことも、後押しになったのだとか。

そうして始まったタローファームでの仕事。

今では環境部門3名のうちの主担当として、現場の中心を担っています。

新人教育も任されるようになり、次の世代へと技術や考え方を伝えていく立場に。

「最初は上からの指示で動いていましたが、今は自分で考えて工夫する場面が増えてきました。農場全体を俯瞰して、どうすればもっと良くなるか考えるのが面白いですね」

仕事の奥深さに気づいた今は、学ぶこと自体がやりがいにもなっていると話します。

「経験が浅くても、素直に学ぶ姿勢があれば、ちゃんと周りが支えてくれます。私もそうやって成長してきました」

休日には、旦那さんと一緒に自然豊かな周辺地域を巡ったり、地元のスポットを訪れたりと、長野での生活も楽しんでいる様子。

「この地域には、ちょっと足を延ばすだけで四季を感じられる場所がたくさんあります。毎回旅行気分で、気持ちがリフレッシュされます」

「仕事も大事だけれど、休みの日にリフレッシュすることで、また仕事を頑張れる。そう思える場所に出会えてよかったです」

現場の環境を守る日々の仕事を通じて、山口さんの中にも、「支える力」と「育てる力」が静かに、そして確かに育まれてきたのだと思います。

一つひとつの判断と気づきが、誰かの暮らしや農場全体の未来へとつながっていく。

その責任とやりがいを胸に、山口さんは今日も、タローファームの土台をしっかりと支えています。

インタビュー:新卒社員・丸山さん(入社4ヶ月)

今年の春に入社したばかりの丸山さん。大学では畜産を学び、「地元・長野で畜産に関われる仕事をしたい」とタローファームに入社しました。

「面接で社長と直接話をしたときに、その人柄に惹かれて。あとは大規模で最新鋭の設備が揃っていて、清潔感のある施設にも魅力を感じました」

丸山さんが担当しているのは、ウィントゥーフィニッシュという工程。

豚の離乳から出荷までを一貫して管理するポジションです。

「ウィントゥーフィニッシュ(Wean-to-Finish)というのは、簡単に言えば“ひとつの場所で、豚の成長を最初から最後まで見守る”スタイルの養豚です」

一般的な養豚では、成長段階ごとに別の農場へ移動させることもありますが、ウィントゥーフィニッシュでは1棟の豚舎で離乳から出荷までを一貫して管理します。

「豚にとって移動はストレスになりますが、ウィントゥーフィニッシュなら環境の変化が少なく、健康状態を安定して保ちやすいんです。結果的に、病気のリスクも抑えられます」

さらに、担当スタッフが一貫して個体を見続けることができるため、小さな変化にも気づきやすく、豚一頭一頭と深く向き合えるというメリットも。

「“この子ちょっと元気ないかも”って気づけるのは、毎日見ているから。見回り、給餌、治療、出荷準備。すべての工程に関わるからこそ、自分の仕事が豚の成長に直結している実感が得られます。簡単ではないけれど、その分だけ責任とやりがいがある仕事です」

関わるすべてが、豚の成長にも、自分の成長にもつながっていく

上松農場のウィントゥーフィニッシュでは、常時9,500頭の肉豚を飼養。

短時間で正確に観察・管理を行うことはプロフェッショナルの仕事であり、その水準を目指して『9,000頭以上の豚を、一頭あたり1秒で健康観察すること』を目標としています。

「流れ作業ではなく、1頭1頭と挨拶するように、確実に丁寧に観察することが大事なんです」と話す丸山さん。

また、タローファームでは最新鋭の設備と技術を取り入れながらも、「人が見ること・感じること」をとても大切にしているとのこと。

観察・管理の正確さを支えるのは、人の目と気づき。そして、それを未経験の方でも可能にする指導体制こそが、タローファームの強みだという。

だからこそ、未経験でも『やってみたい』『学びたい』という気持ちを大事にしているそう。

ちなみに丸山さんの休日の過ごし方は、部屋の掃除をしたり、買い物に出かけたり。

上松町から伊那・塩尻には車で1時間程度でアクセスでき、自然を楽しめるスポットも豊富です。

「新しい土地で暮らすのは不安もありましたが、今では毎日が旅行みたいで、楽しいです。仕事の目標は、自分から率先して動ける人になること。指示を待つのではなく、現場で“気づける人”でありたいと思います」

現場の最前線で豚と向き合いながら、ひたむきに学び、成長していく丸山さん。その姿は、タローファームが大切にする“豚と人がともに育つ場所”の象徴でもありました。

長野でこれから養豚へ挑戦したい方へのメッセージ

人を育てる、これからの養豚

タローファームが目指しているのは、「養豚を地域の成長産業に育てること」。その中心にあるのは、働く人の存在です。

求められるのは、特別なスキルや経験ではありません。

まずは、人として誠実であること。学ぶ意欲があること。そして、仲間と力を合わせることができること。

そんな思いを持った人たちが集まっているからこそ、現場では自然と新しい挑戦が生まれ、一人ひとりの成長がチームの力となって広がっていきます。

「うちのスタッフの9割以上が、未経験からのスタートです。でも、素直に学ぼうとする姿勢があれば、ちゃんと成長できるんですよ。もちろん、頑張りは給与やボーナスにきちんと反映しています。成果がしっかり評価されるので、モチベーション高く働ける環境です」と語ってくれたのは、統括マネージャーの藤極さん。

現場での頑張りがちゃんと評価される。誰かの成功を、みんなで喜べる。そんな風土が、この農場には根づいています。

もしあなたが『やってみたい』という気持ちを、少しでも心の中に持っているのなら。その一歩に、きっとタローファームは応えてくれます。

豚と向き合いながら、自分らしく働ける場所で、あなたの次のキャリアを築いてみませんか?


タローファーム株式会社 募集要項

募集職種

(1)養豚作業スタッフ
(2)トラックドライバー

雇用形態・給与

雇用形態
正社員

給与
月給200,000円~300,000円
※経験・スキル等を考慮し、決定します。
※試用期間中の給与から下がることはありません。
※試用期間3ヶ月
※試用期間中の月給は高卒:月給200,000円~/短大・専門卒:月給220,000円~/大卒:月給240,000万円~
※試用期間終了後の給与は試用期間中の勤務実績により決定

モデル年収
【正社員Aさん(大卒新卒)の場合】
《年収例》 1年目:408万円 2年目:452万円 3年目:479万円
【正社員Bさん(中途入社)の場合】
《年収例》 1年目:436万円 2年目:487万円 3年目:513万円

昇給
年1回(12月)

賞与
年2回(6月、12月)

昇給並びに賞与は人事評価制度により決まります。
(人事評価シート人事評価スキル一覧表)

待遇・福利厚生

社会保険完備
通勤手当(2km以上から距離に応じて最大31,600円/月)
家族手当(1人3,000円/月)
住宅手当(10,000円/月)
役職手当
有給休暇
リフレッシュ休暇(勤続5年ごと5日付与)
研修あり(生産や経営についての各種セミナーへの参加、日本養豚協会主催の日本養豚大学校など※費用は会社負担)
資格取得費用の補助あり(作業車の運転免許について完全会社負担※普通自動車免許は対象外)
作業着支給(防疫のため作業着、帽子、長靴、手袋、下着などすべて※勤務開始において用意していただくものはありません)
マイカー通勤可
産休・育休制度(産前産後休暇・育児休暇 ※取得奨励、時短勤務も可)
退職金制度
再雇用制度(上限65歳)
年齢給(35歳以上全員対象5,000円/月)
時間外手当※時間外労働割増あり(1.25倍)
休日出勤手当※休日労働割増あり(1.35倍)
深夜労働割増あり
年末年始特別手当(12月30~1月3日は+5,000円)
慶弔見舞金制度(結婚祝金:100,000円、出産祝金50,000円、傷病見舞金、死亡弔慰金、災害見舞金)
男女別のシャワー室・更衣室・休憩室完備(冷蔵庫や電子レンジなどの使用可)
洗濯機・乾燥機完備
永年勤続祝金(勤続5年30,000円、10年50,000円、20年80,000円…)
服装自由
屋内禁煙

勤務地・勤務時間・休日休暇

勤務地
上松才児農場または上田太郎山農場
上松才児農場/長野県木曽郡上松町大字小川4639-22
上田太郎山農場/長野県上田市常磐城358
※いずれも転勤なし
※車・バイク・自転車通勤OK
※お部屋探しのサポートあり

勤務時間
7:30~16:30(休憩60分)
※業務の状況により変更する可能性あり
※勤務シフトは複数あり
※残業月平均30時間程度

休日休暇
週休2日制(シフト制・月8~9日)
年間休日107日
有給休暇(10日~)
産前産後休暇
育児休暇
リフレッシュ休暇(勤続5年ごと5日付与)

仕事内容

(1)養豚作業スタッフ
母豚への種付け、妊娠鑑定、分娩、去勢、ワクチン接種、
離乳、餌やり、週齢ごとの温度管理、子豚の移動、
肥育舎の環境管理(エサ箱・水・温度・空気・湿度)、
出荷など
(2)トラックドライバー
飼料、堆肥、豚の積み込みなどの運搬作業
運搬エリアは長野県内と隣接県など(4〜6日/週)

★農場内は機械化が進んでいるため、
 男女ともに活躍できる環境です。

★入社後は先輩社員によるOJTで
 農場の基本管理を身につけていただきます。

応募条件・求める人物像

応募条件
年齢・学歴・経験不問
普通自動車免許※AT限定可(入社後の取得もOK)
(2)は入社後に大型・中型免許の取得が必須です※費用は会社負担

求める人物像
チャレンジ精神旺盛な方
何事にも前向きに取り組める方
動物が好き・触れ合う仕事がしたい方

採用プロセス

募集期間
2025年8月29日~
※事業拡大のため随時選考をおこないます。

採用予定人数
10名

採用プロセス
1.ご応募・お問い合わせ
2.書類選考
3.面接
4.内定 
※まずは職場見学だけでもOKです。
お気軽にご応募、お問い合わせください!

https://tarofarm.co.jp

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https://www.instagram.com/tarofarm/
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太郎山の麓から養豚の可能性を広めていく。豚と人がともに育つ場所

「養豚を地域の成長産業に」企業理念の実現に向けて踏み出した第二農場

企業情報・お問い合わせ

〒386-0001
長野県上田市上田3024-1 グランツフリーデ203号室
0268-71-0920
採用担当:小川(オガワ)

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